設立背景

学び×関係性の創出=持続可能な人生100年社会

 私たちは、社会の構造的な転換点に立っています。

 少子高齢・人口減少の社会的進展、産業構造の変容、そして長寿命社会の到来。私たちは、これら大きな社会変動に日々晒されています。私たちは、来たるべき社会を、人生100年社会であるととらえ、それは、誰ひとりとして取り残されることなく、それぞれが他者との関わりの中で、自らの人生を決定できる社会であると考えています。

 この社会の核となるものを、私たちは「学び」と位置づけます。「学び」とは知識や技術を学ぶということだけではありません。むしろ、一人ひとりの人々が、他者との間にあって、対話的に、新たな価値をつくりだし、人生100年をわくわくしながら生き抜くことができる、そのプロセス全体をいいます。そして、この「学び」のためには、その「学び」を生涯にわたって保障する社会システムが必要となります。

 これを私たちは、「ライフサポートプラットフォーム」と名付け、人々の生活を生涯にわたって支え続けるための社会的な基盤整備事業だと位置づけます。このライフサポートプラットフォームを社会制度として整備し、人々の「学び」を励まし続けることで、一人ひとりの人々が自らの価値をつくりだし、また他者との交流の中で新たな価値を創造し続けることができ、社会全体がにぎやかな価値に覆われ、一人ひとりが自ら納得して自分の人生を決定することができること、これこそが来たるべき社会のあり方だと考えます。来たるべき社会を実現するために、私たちは、そのエンジンとしての「一般財団法人人生100年社会デザイン財団」を設立します。

 この財団では、人々の生涯にわたる生活を支えるプラットフォームの形を研究し、政策提言を含めた事業を進めます。また、「学び」のあり方を検討して、新たな価値を生み出し続け、わくわくして人生100年を生き抜く人々の姿を明らかにするとともに、そのための事業を創生して、市場を通して社会に実装することで、この社会を多元的な価値に溢れる、誰もが価値の創造者として、役割を担い続け、自己変革し続ける社会の実現を目指します。